2008年6月27日
  大雪山国立公園の南西部に連なる十勝連峰。 その最高峰で活火山である十勝岳から、第2の高峰である美瑛岳(びえいだけ)を縦走しました。
  北海道100名山  2052m
美瑛岳:前方に立ちふさがるように、そびえる美瑛岳・全景 (鋸岳付近) 8:41
美瑛岳は、十勝岳の北東。十勝連峰第2の高峰で、美瑛川にちなんだ山名である。アイヌ語で、油を意味する《ピエイ》に由来し、川に十勝連峰の硫黄分が流れ出すことからの命名といわれる。

美瑛町から見ると、颯爽とそそりたつ姿だが、十勝岳方面からでは南西面がはげしく崩れた、荒々しい迫力の山である。
十勝岳:正面が、美瑛岳 (966号線から) 15:02
十勝岳:山頂にて。 美瑛岳を遠望
(かすかに、トムラウシが) 7:54
十勝岳:車道から、左・美瑛富士、
中・美瑛岳、右・十勝岳 14:02



   十勝岳山頂から北東に下りると、一面は火山灰・火山礫の世界。
  晴れた日なので、砂礫についた道あとと、看板を頼りに歩む。
  一瞬、どこの世界を歩いているのか、不思議な感じがする。
十勝岳山頂から、美瑛岳に向う 8:14 十勝岳山頂から、美瑛岳に向う 
(一面に、火山礫の世界) 8:14
平ケ岳へ。火山礫の道から、
十勝岳山頂を振りかえる 8:18
平ケ岳から前方の鋸岳を巻き、
前方の美瑛岳に向う 8:22
十勝岳から美瑛岳へ縦走。平ケ岳へは、荒涼たる火山礫稜線 8:19
左手には、すり鉢火口。 そして、雲海 8:28 鋸岳直下の雪渓を、横切る 8:29
鋸岳直下の雪渓を、横切ると、
一気に砂走りの下り 8:31
鋸岳直下の雪渓を、横切ると、
一気に砂走りの下り 8:32
鋸岳直下の砂走りを下ると、
美瑛岳への平行線 8:34
近づくと、ますます荒々しい
姿の美瑛岳 8:44


  荒涼たる火山礫の上に、わずかに緑・・・!ミヤマクロスゲが根を張って、かたまりが出来てきた。火山性の花である、メアカンキンバイや、イワブクロも すこしづつ。 緑の団子、緑の棚田状。 こんなに厳しい条件での生命力に、感激!
点々と、緑の団子。
火山灰に、スゲが植生 8:47
《高山の花 メアカンキンバイ》 
(おぉ〜この荒地に!) 8:48
《高山の花 ミヤマクロスゲ》 
(火山礫に最初に植生するとは、すごい) 8:49
点々と、緑の団子の中を、
美瑛岳に向う 8:49
《高山の花 イワブクロ》 
(こんな火山礫の荒地に・・) 8:52
エゾノツガザクラも、コメバツガザクラも、
ご覧のように少しだけ 8:59
火山灰も、クロスゲで棚田状の緑に・・・8:59 これ何だ? →火山礫の上一面に、イワブクロ・・・
 9:01


だんだんと山頂に近づくと、緑が多くなってくる。
  (緑といっても、火山礫上での植生だが)
山頂を周囲の岩場が風を防ぐ場所では、なんとミネズオウ・エゾノツガザクラ・イワウメ・コメガツガザクラ・チングルマなどの高山植物が、満開!! 
おもわず、写真を撮りまくりました。
《高山の花 ミネズオウ》 
(おぉ、ピンク&ホワイト) 9:09
石と石の間に、火山礫を埋めるように、
ミネズオウが・・ 9:13
《高山の花 エゾノツガザクラ》 
(あでやか。美瑛岳手前の東側縁) 9:17
雪渓の上部を登っていく 9:19 《高山の花 コメバツガザクラ》 
(すごい!花が大群生) 9:24
《高山の花 イワウメ》 9:25 手前縁から、迫力ある美瑛岳を見上げる 9:26
美瑛岳の切れ落ちた端部から、下方の町が見える・・
はずが、雲海! 9:29
エゾノツガザクラと、
ミネズオウ 9:34
登りの岩場が続く。 岩場に咲く花々 9:36 キバナシャクナゲの遠方に、トムラウシ 9:42
《高山の花 チングルマ》 
(過酷な条件なので小さい!手前の東側縁) 9:47
美瑛岳の手前縁、岩場から、
十勝岳を遠望 9:50


最後の急壁・・どこが登る場所かわからず、とりあえず左の壁に沿って、足あとを頼りに進む。 どう見ても、だんだんと登れそうにない岩ばかりなので引き返して、思い切って岩をよじのぼると、美瑛岳の肩に出た! 最初に右折が正解だったようである。 隣の美瑛富士分岐を過ぎ、山頂へ。
岩場の縁を巻いて歩く 9:51 山頂横の岩場から、十勝連峰北方を遠望す
(最遠方はトムラウシ) 10:00
山頂横の岩場から、十勝岳を遠望す 10:02 最終岩場は、どこも切り立った岩 10:05
切り立った岩に沿って、山頂に向うも、進めず。
岩を登る。右折が正解だったよう 10:10


切り立った岩をよじ登り、
美瑛岳山頂へ進む 10:17
 
  美瑛岳山頂から、南西方面には、十勝岳・富良野岳・・・前富良野岳!
  北東方面に、美瑛富士・オプタテシケ山・・・トムラウシ!
  しばし、その展望を楽しみ、大雪山系の広さを実感しましたヨ〜。
美瑛岳・山頂にて 北方を遠望 (手前から、美瑛富士・オプタテシケ山) 10:25
美瑛岳山頂!10:24 美瑛岳山頂から、歩いてきた道を振り返る 10:29
美瑛岳・山頂から、十勝岳を遠望 10:48


山頂からは、尾根道を下山。 小さなハイマツが、だんだん大きなハイマツ林に・・。
ハイマツ林の下山道の両縁の花々は、
ハイマツに守られて、だんだんでっかく!
山頂から、雲ノ平に向って、下山 
(雲が登ってくる) 10:57
山頂を振り仰ぐ 11:04 ハイマツの尾根道を、下山 11:11
下山途中で見上げれば、美瑛岳山頂は、
切り立った形 11:11
《高山の花 ジムカデ》 
(おぉ、はじめてお目に。 下山途中) 11:18
美瑛岳分岐  (左へ行くと、美瑛富士) 11:28 山腹に沿って、雲ノ平へ向う 11:36
《高山の花 サンカヨウ》 (下山途中) 11:38 ポンピ沢を渡渉し、一休み。 12:04


雲ノ平のお花畑・・・山腹一面に、エゾコザクラ・エゾノツガザクラ・チングルマ・イワヒゲ・・・・
 稜線で、厳しい自然と闘って咲いていたものと同じ花だとは信じられない大きさです。 
まさに、春を謳歌しているようでした。 環境によって、こんなに違いが出るとは・・
考えさせられました。

 雲ノ平分岐からは、もとの十勝岳登山口へ。
美瑛岳:ここが雲ノ平・お花畑! 
コザクラ・ツガザクラ・チングルマ・・・ 12:11
《高山の花 エゾノツガザクラ》 
(雲ノ平・お花畑) 12:15
《高山の花 エゾコザクラ》 
(雲ノ平・お花畑) 12:20
雲ノ平は、山腹一帯がお花畑。
そびえるのは美瑛岳 12:23
《高山の花 ウコンウツギ》 
(雲ノ平〜分岐) 12:30
《高山の花 イソツツジ》
(雲ノ平〜分岐) 12:39
《高山の花 イワヒゲ》 
(これが、イワヒゲの花! 雲ノ平〜分岐) 12:43
もうすぐ、十勝岳・美瑛岳分岐
(雲ノ平分岐) 12:51
《高山の花 メアカンキンバイ》 
(暖かくて、大きく成長! 雲ノ平〜分岐) 12:58
《高山の花 イワブクロ》 
(暖かくて、大きく成長! 雲ノ平〜分岐) 13:02
雲ノ平分岐で、合流。
朝歩いた道に戻り、下山 13:12


@JR富良野駅・・さすが観光の町玄関
A国道から、十勝岳とその左横の美瑛岳を写す
B深山峠アートパークでは、十勝連峰の名前がずらり
C美瑛町名物・・パッチワーク
D3泊もお世話になりました、国民宿舎・カミホロ荘
Eカミホロ荘の露天風呂・・あ〜ぁ、満足!
富良野駅に到着。
さすが、観光の駅だ。パチリ 11:35
中央にそびえる十勝岳、その左が、美瑛岳
(上富良野の国道から) 13:05
名前付の、十勝連峰の山々を楽しむ
(深山峠アートパークにて)  13:23
デッカイドウ・北海道
パッチワークの路 14:11
宿舎のカミホロ荘 15:25 十勝岳温泉・カミホロ荘での露天風呂 
あ〜ぁいい湯 6:34